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懐かしいカブのサウンドに酔いしれて

幼少期、仮面ライダーに傾倒していた私にとって、カブはダサいバイクの頂点に位置するものだった。

ライダーになった後も、かつての愛車ダブヨンの排気音がカブにそっくりで、納車日にがっかりした記憶が思い出される。

しかし時代は変わった。今カブが熱い。

カブ、クロスカブ、郵政カブ、プレスカブ、そしてタイカブ。
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80年代前半、私の住む街にレンタルレコード屋がオープンした。

ちょうどその頃、叔父さんから無料でステレオコンポを譲り受けるという幸運にも恵まれた。

最初にレンタルしたLPは、チープトリックのONE ON ONE だった。

せっせと録音したカセットテープも歌詞カードのコピーもとっくに捨ててしまったが、今はアマゾンミュージックというものがある。

そういえば、初めてレンタルレコード屋の会員になる際、会費を節約するため友人のE君と1枚の会員カードを共同所有したのだった。

共同所有の提案はE君からあり、名義は私の名前で、会員カード自体も私が持っていてよいということだった。

会費は半額になる上に、E君と一緒にレコードを借りればレンタル費用も半額になる。

更に会員カードは私の手元にあるので、いつでも好きな時にレコードを借りることが出来る。

少ない小遣いをやりくりしていた私は、すぐに彼の提案に飛びついた。

一方E君は、レコードをレンタルする度にわざわざ私の家に訪ねてこなければならない。

なぜE君はわざわざこんな提案をしたのだろうか。

彼も中古のコンポを持っていたので、私のコンポを借りたいという訳でも無かったはずだ。

当時も同じ疑問が浮かんだが、E君に理由を問いただして彼が心変わりするのが怖かったので、私はあえてそのことを質問しなかった。

私はずる賢いクソガキだったのだ。

そんなE君とは何度か一緒にLPを借りた後、お互い違う高校に通い始めたこともあって、やがて疎遠になってしまった。

会員カードは私の手元に残ったが、時代はレコードからCDへと移っていった。
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アマゾンミュージックから流れてくる音楽が、チープトリックからE君が好きだったイエスに変わった頃、もう一度あの時の疑問について考えてみた。

当時E君がお母さんと二人で暮らしていたアパートには、彼の自慢のコンポが鎮座していたが、テレビは無かった。

電話は近所の親戚の家で借りていると彼は言っていた。

私は数百円の会費を節約したくて彼の提案を喜んだが、彼は会員登録に必要な電話番号を持たなかったのだ。

きっと彼はそんな事情を私に悟られたくなくて、理由を言わずに私に都合のいい提案だけを申し出たに違いない。

彼に理由を問いたださなかった私の行動は、結果的に正解だった。

しかし何十年も経って漸くあの疑問の答えに気付いた私は、思慮というものに欠けたまま大人になってしまっていたのかもしれない。

そして今、LPという言葉を誰も口にしなくなった。
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かつてダサいバイクの象徴だったカブも、今やクールなバイクの代表格なのです。

今では郵便配達のカブにすら、熱い眼差しを向けるようになってしまいました。

きっとカブでの旅は、大型バイクの上からでは見えない景色を見せてくれることでしょう。

思慮に欠ける大人になってしまった私ですが、カブの魅力についてはとっくに気づいているのです。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ
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このブログを書いている人

コベ

Author:コベ
MT-09というバイクで、寒さ暑さに負けずに走り回っています

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