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偏見と思い出に満ち溢れた茨城ツーリング

木下(きおろし)、安食(あじき)と千葉県民でも馴染のない地名をみたあと、利根川を越えればいよいよ茨城県だ。

ここには起伏に飛んだ道も、ワインディングもなく、ただひたすらに平坦な道が続く。

見晴らしは悪くないが、一帯に広がる田んぼからは水が引いていて、春の息吹は感じられない。

突然現れたインターチェンジの出口からは、尾張小牧、栃木、福島、地方ナンバーのデコトラ達が続々と降りてきた。

遠くに見える筑波山を目印に更に進むと、景色は雑木林と空き地を繰り返すようになる。

街が近いのだろう。すれ違う車にバンが増え、その排気音は、みな不機嫌そうにブフォブフォと言っている。

絶景も観光スポットもないかわりに、忌々しい渋滞も無い。

おかげで私のバイクは羽が生えたように気持ちよく進む。

何もないと思っていた景色の中に、地元の人達の暮らしが見え始めてきた。

街道沿いに普段見慣れた看板は無く、ラーメン、蕎麦、うなぎ、どんぶり、ハンバーグ、大福は、どれも地元の店だ。

そんな中、ナポリタンの文字につられて入ったのは、一軒の小さなジャズ喫茶だった。

蝶ネクタイが似合う物静かなマスターと、陽気で気さくな奥様のお二人で切り盛りされている。
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心地よいサウンドにどっぷりと浸りながら、ナポリタンスパゲッティに自分で選んだカップで飲む珈琲。

千葉の道を延々と走ったとしても、こんなに温かい場所は滅多に見つけられるものではない。
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昭和が終わりへと近づこうとする頃、茨城に住む一人の女子校生と知り合いになった。

菊池桃子似で地元訛りがとても可愛らしい彼女だったが、当時関西で暮らす高校生だった私にとって茨城はあまりにも遠かった。

家族が聞き耳を立てているせいで、思いが上手く伝えられなかったあの時の電話の記憶が不意に蘇ったのは、懐かしい味がしたナポリタンのせいだったのかもしれないにほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ





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コメント

いいなぁ

ノスタルジーに浸るラストはなんだかモノクロに感じながら読んでました。

Re: いいなぁ

barさん

もはやモノクロというより、赤茶色になっていますw


> ノスタルジーに浸るラストはなんだかモノクロに感じながら読んでました。
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このブログを書いている人

コベ

Author:コベ
MT-09というバイクで、寒さ暑さに負けずに走り回っています

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