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最後にワンチャンの愚かなライダー

自称イタリヤ人で、関西出身の兄さんが私に語った一言が妙に心に残っている。

「SNSの中では、誰もが見せたい自分だけを見せていて、不都合な事実は決して見せようとはしない。」
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先週の大洗ツーリングでは、前回記事にした通り様々なことが起こった訳だが、もう一つ書いていない話がある。

なぜなら、まさにそれが私にとって不都合な事実だったからだ。

朝から一緒に走ったS君と別れを告げた後の、慣れない夜の高速道路の上でそれは起こった。

突然私の右足をかすめるように幅寄せしてきたバンのテールライトが、暗闇の中で私に迫る。

ガツンと握ったブレーキが、なんとか衝突を回避できる効きになってくれたのだが、今度は後ろから車が迫ってくるのではないかと、とても怖かった。

幸い後続車は車間距離を確保してくれており、事なきを得た。

衝突の恐怖から解放された後、私に去来したのは安堵ではなく怒りだった。

私の中にあるはずの善良な心は消え去り、邪悪な心の言うがままに右手がアクセルを煽ったのだ。

地面を蹴って猛然と加速した私は、先程の仕返しのようにバンのコーナーをかすめて前に出た。

バンが私を抜き返そうと加速を始めたところで、ようやく我に返ったものの、遠くなっていくバンのテールライトを睨みながら、私はヘルメットの中から侮蔑的な言葉を発していた。

私が発したその言葉は、本当ならば私自身に対しても向けられるべきものであった。

にもかかわらず、私は夜の高速を走りながら、自分は悪くなかったのだと思い込もうとし始めた。

「私は走行車線を安全マージンを確保しながら、流れにあわせてただ走っていただけだ。」

「先に仕掛けたのはあいつだ。」

「手前の渋滞では、別の車に2度も無理な割り込みをされた。」

そして帰宅する頃には、すっかり自分の行動を正当化させてしまったのである。

一方でこのことはブログの記事には書けない不都合な事実だと認識もしていたのだから始末が悪い。

そう、私は帰宅するまでこのことをブログに書くつもりは全くなかったのだ。

しかし今日記事にした。

実はこの話には続きがある。

あの日、それでも晴れない気持ちで家に戻り、ライジャケをしまおうとハンガーを取り出したた瞬間、ハンガーが大きな音をたて2つに割れた。

「この次はハンガーでは済まないぞ。」

確かに私にはそう聞こえた。
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万一また同じようなことを繰り返したなら、その時には私はバイクをおります。
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それを宣言したくて、今回この不都合な事実を記事にしました。

マスツーの奇跡と地獄

ブーバイクの番組更新通知専用アプリと化していた私のLINEに、2年ぶりとなるマスツーのお誘いが入った。

「大洗でアンコウを食べようぜ」

ソロツー至上主義の私から言わせれば、小学生の遠足ではあるまいし、仲良く並んでバイクを走らせて何が楽しいのか。

しかも大洗は先週キャンプツーリングで行ったばかりだ。

それでも結局アンコウは喰いたいという訳だ。
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自宅を出て間もなく降り始めた雨は、道中もスクリーンを濡らし続け、何とか辿り着いた現地では更に冷たい雨となった。

ソロなら途中で絶対に引き返していた。

散々な目に会ったが、おかげでアンコウの出汁が全身にしみわたった。
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体ポカポカ、お肌プルプル?で店を出た後は、もう雨に降られることもなかった。

次の標的としていたナマズ(バーガー)はまさかの売り切れだったが、再び体が冷え始めた頃には湯船から霞ケ浦を眺めたりと、盛りだくさんで楽しい一日となった。

盛りだくさんといえば、こんなこともあった。

これまで散々悩まされてきたセルを押しても反応しないという原因不明の現象だが、この日は一度も発生しなかったのだ。

5月に初めて発生して以降、ツーリングの度に嫌な汗をかかされ続けたこの症状が、越年することなく解消されるのか。

クリスマスの奇跡が起こったと信じたい。

奇跡といえば、こんなこともあった。

高速道路でインカムを操作中、誤ってインカムがヘルメットから外れてしまったのだ。

瞬間、走馬灯のように脳裏に札束が舞い飛んでいく映像が流れたのは本当の話だ。

粉々に砕け散っていく運命を覚悟したはずであろうインカムは、私の肩から左胸を転がり落ち、なんと札束を掴もうと咄嗟に差し出した私の手のひらにスッポリおさまったのだ。

はずみで充電ジャックの蓋が飛んでいったぐらいは良しとしよう。
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この奇跡において神業として称えられるべきは私自身だが、もう一つ、手に馴染んだ愛用のグローブの貢献も忘れてはならない。

アウトレット品の安物だったものを、当時の愛車とカラーが似ているという理由だけで購入して以降、愛車が変わっても延々と使い続けている、かなりくたびれた一品だ。

そんな愛用のグローブだが、インカムをキャッチした後、袖口が閉まらなくなってしまった。

帰宅してグローブを確認してみると、マジックテープの部分が経年劣化で分離していた。それもよりによって仲良く左右両方ともだ。
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これもクリスマスが関係するのだろうか。
当然ボンドで補修し、これからも現役だ。

さて話はまだ続く。

この日の帰路にNAPSに立ち寄り、取り寄せていたバイク用のパンツをピックアップした。
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くたびれたグローブは使い続けても、パンツは新調するのが男の美学。

帰宅後にファッションショーを開催してみると、膝の部分に違和感をおぼえた。

急いでパンツを裏返したところ、膝プロテクターが収まっている網袋の中に、プロテクターの破片が2つ。
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早くもプロテクターを破損させたのかと思いきや、プロテクター自体は正常な形状をしており、どうやら出荷時に誤って混入したものらしい。

このパンツは自分へのプレゼントなので、これはクリスマスの奇跡と呼んで差支えないだろう。

ところで最後にもう一つだけ報告しておくべきことがある。

アンコウをやっつけた後、店内から丸見えの場所で豪快に立ちごけをやらかした。

6年目になる愛車での立ちごけはこれで2度目。

今回ご一緒したSさんと走るのはこれで2回目、にもかかわらず地べたを這いつくばる私をSさんが見たのはこれで2回目。

これをクリスマスの奇跡と呼ばずして、なんと呼ぼうか。
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声を大にしては言えませんが、立ちごけの一件だけは、マスツーを嫌う私に対しての、Sさんからの呪いに違いないと思うのですにほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ

バイク無くともマップルは買っておけ

ツーリングの道先案内に、ツーリングマップルは手離せない。
 
自分の冒険心をくすぐるのに丁度いいその縮尺サイズ。

掲載されている口コミ情報も多すぎず少なすぎず、想像力が掻き立てられる。

だから私はツーリングにGPSは使わない。
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マップルに頼ることで道に迷ってしまうこともあるが、そのおかげで良い景色に巡り合えたことは数えきれない。

ツーリングというゲームを楽しむのにGPSはお節介が過ぎるという訳だ。

もちろん道に迷わないため最低限の努力はする。

ここは怪しいなと感じるポイントがあれば、事前にネットで調べた情報を自らの手でマップルに書き込んでいく。
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上は少々極端な例だが、岡山県のラビット(※)というライダーズカフェ&お宿に辿りつくために書き込んだもの。

こうやって出来上がった自分だけのツーリングマップルは、私にとっての宝地図になる。だからこれからもマップルに頼るスタイルを変えるつもりはない。

にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ文字サイズが小さいマップル通常版でも「まだ見える」と言い張る私は意地っ張り。「意地を張らずにGPSやスマホを駆使しろよ」と思ったあなた、多分あなたが正しいです。

(※)ラビットに行った際に書いたラビット3部作はこちらから。

ライダーと走行距離の関係性について

走行距離の長さはツーリングにおける充実度と比例しない。

しかるに多くのライダーは走行距離の長さを好んで報告したがる。

走行距離は単なる結果であって、ツーリングを通して何をみて何を感じたのかを語ることこそ本来の姿であるべきだ。

そもそも他人の走行距離など知ったことではないし、それを聞かされてどうリアクションしろというのか。

走行距離などは文房具屋で買った自由帳に鉛筆で記すことで自己完結してもらいたいものだ。

それではこの夏の信州ツーリングを題材にして、ツーリングの報告とはこうあるべしというものをお見せしよう。

『朝4:00に起床し、朝食をとって5:15に出発しました。首都高、中央道を走った後~中略~夕方5:00前に長野県のホテルに着きました。暑さに負けずよく走り、この日の走行距離は500kmでした。』

「自由帳の中での完結はどうなったのか!」と言われても、初めての500km/日達成をここで報告しないで、どこで報告しろというのか。
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気を取り直して走行距離に関する考察を進めよう。

家族からの冷たい視線を顧みず家を飛び出し、暑さ、寒さ等、あらゆる艱難辛苦をものともせずバイクで走り続けるということは、そもそもストイックな人種にしかできない。

そうライダーは誰もがアスリート。

アスリートであるがゆえ、時にはツーリングで体験したこと以上の価値をもって走った距離が語られることになるという訳だ。

即ちライダーがマラソン走者のように走行距離を自慢することは至って常識的な行為であって、その行為に対して訳知り顔で批判的な言葉をぶつける行為こそ無粋であると言わざるを得ない。

一方「エセ」アスリートである私は、普段からタイヤを摩耗させることを忌み嫌っており、なるべく短い距離で充実したツーリングをしたいと願っている。

そんな私にとって、その答えがキャンプツーリンツグという訳なのだ。

次回ブログ予告。

『俺の年間テント泊数』こうご期待!
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ライダー達の真夏の正装を一刀両断

いきなり夏が来た。

こんな時、何を着てツーリングに出るか。

今日も強烈な日差しの中で、Tシャツをはためかせているライダーを多く見かけた。

「Tシャツでバイク?」

「こけたらどうするの?」

「自己責任だ、干渉するな!」

「事故が起きたら、自己責任では済まないんだよ!」

ライダーの正装について意見を戦わせる熱いバトルは、暑苦しいので見えないところでやってもらいたい。

ちなみに私は真夏でもプロテクターを忍ばせたメッシュジャケット、そして革パンにブーツ。

今日の私も最前線に向かう兵士のような出立ちで房総を走っていた。
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ところが温度計が35℃を指したあたりから状況は一変する。

身体に帯びた熱の逃げ場が無くなるのだ。

それとともに前へと進む気持ちが萎えていく。

早々に踵を返した帰路、休憩の回数を増やしても一度そがれた気力は戻らない。

結局軽い眩暈を覚えつつも、最後の力を振り絞って何とか帰り着くことが出来た。
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完全装備が仇となり、走りながら気を失うリスク。

Tシャツで走るリスクと比べて、どちらが危険なのかという熱い議論は、暑苦しいので他でやってもらいたい。

それでも私に意見を求めたいとおっしゃるなら、胸をはってこう答えよう。

「真夏にバイクは乗らない」

もう一つ。

このタイミングで「完全焚火マニュアル」の購入を勧めてくる通販サイトは、気でも触れたのだろうかと、この場を借りて問いかけたい。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ
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このブログを書いている人

コベ

Author:コベ
MT-09というバイクで、寒さ暑さに負けずに走り回っています

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