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100回走っても、101回目の房総の魅力がそこにあった

温暖で多雨な房総には、昼でも暗く苔むした峠が数多く存在する。

今朝そんな峠で、道一杯に広がった泥だまりに出くわした。

Uターンにはリスクが大きすぎる急坂だったため、泣く泣く泥の中を通過した。

最徐行での渡河だったのだが、それでもツーリングの出鼻をくじくには十分すぎるほどの痛ましい結果になってしまった。
IMG_20191104_085845.jpgキャリアにまで及んだ泥はねに肩を落としていると、向こうからリア周りを泥で汚した1台のGSがやってきた。

人間落ち込んでいる時は、似た境遇の仲間を欲するものである。

相手がヘルメットを取るや否や、「散々でしたね」と声をかけた。

聞くとそのかた(以下GSさん)は、今年北海道から神奈川に転勤で越してきたばかりで、迷い込んだ道で泥だまりの洗礼を浴びたとのことだった。

一方の私は勝手知ったる道を選んだ挙句でこのザマだが、もはや泥のこと等どうでもいい。

北海道のコアな情報を聞き出そうと、GSさんに話を向けてみると、意外な答えが返ってきた。

GSさんは房総を、北海道を上回るツーリングスポットだと言い切ったのだ。

海に山に自然が広がり、渋滞はおろか信号もなく、おまけに一年中バイクで走れる房総の事がとても気に入り、GSさんは毎週のようにアクアラインを渡って房総にやってきているそうだ。

一方私にとって房総は、もはや新鮮味のない場所になっている。

しかしGSさんの先程の言葉を聞いて、今日はいつもとは違う房総の景色を見ることが出来そうな気がしてきた。

私は、やはりGSさんが褒めてくれた3気筒を響かせながら、バックミラーに小さく映るGSさんに向ってありがとうと告げていた。
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もう少し寒くなれば、波穏やかな内房の海の先に富士山が見えるようになります。

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無料でヤギと触れ合えます。

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怪しげなトンネルが、至る所であなたを迷宮へと誘います。

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迷宮の先では、チバニアン的な断層があなたの探究心をくすぐります。

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内陸部は信号も無いかわりにコンビニもありません。しかし清潔な公衆トイレが点在していますので、冬のツーリングも安心です。

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魚介が苦手なあなたも大丈夫。タイ料理でオモテナシ。

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まだまだブルーシートが多く残る房総ですが、道民も絶賛する房総に皆さんぜひ走りに来てくださいね。

でもやっぱり私は北海道がいいな。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ

バイク無くともマップルは買っておけ

ツーリングの道先案内に、ツーリングマップルは手離せない。
 
自分の冒険心をくすぐるのに丁度いいその縮尺サイズ。

掲載されている口コミ情報も多すぎず少なすぎず、想像力が掻き立てられる。

だから私はツーリングにGPSは使わない。
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マップルに頼ることで道に迷ってしまうこともあるが、そのおかげで良い景色に巡り合えたことは数えきれない。

ツーリングというゲームを楽しむのにGPSはお節介が過ぎるという訳だ。

もちろん道に迷わないため最低限の努力はする。

ここは怪しいなと感じるポイントがあれば、事前にネットで調べた情報を自らの手でマップルに書き込んでいく。
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上は少々極端な例だが、岡山県のラビット(※)というライダーズカフェ&お宿に辿りつくために書き込んだもの。

こうやって出来上がった自分だけのツーリングマップルは、私にとっての宝地図になる。だからこれからもマップルに頼るスタイルを変えるつもりはない。

にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ文字サイズが小さいマップル通常版でも「まだ見える」と言い張る私は意地っ張り。「意地を張らずにGPSやスマホを駆使しろよ」と思ったあなた、多分あなたが正しいです。

(※)ラビットに行った際に書いたラビット3部作はこちらから。

ライダーと走行距離の関係性について

走行距離の長さはツーリングにおける充実度と比例しない。

しかるに多くのライダーは走行距離の長さを好んで報告したがる。

走行距離は単なる結果であって、ツーリングを通して何をみて何を感じたのかを語ることこそ本来の姿であるべきだ。

そもそも他人の走行距離など知ったことではないし、それを聞かされてどうリアクションしろというのか。

走行距離などは文房具屋で買った自由帳に鉛筆で記すことで自己完結してもらいたいものだ。

それではこの夏の信州ツーリングを題材にして、ツーリングの報告とはこうあるべしというものをお見せしよう。

『朝4:00に起床し、朝食をとって5:15に出発しました。首都高、中央道を走った後~中略~夕方5:00前に長野県のホテルに着きました。暑さに負けずよく走り、この日の走行距離は500kmでした。』

「自由帳の中での完結はどうなったのか!」と言われても、初めての500km/日達成をここで報告しないで、どこで報告しろというのか。
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気を取り直して走行距離に関する考察を進めよう。

家族からの冷たい視線を顧みず家を飛び出し、暑さ、寒さ等、あらゆる艱難辛苦をものともせずバイクで走り続けるということは、そもそもストイックな人種にしかできない。

そうライダーは誰もがアスリート。

アスリートであるがゆえ、時にはツーリングで体験したこと以上の価値をもって走った距離が語られることになるという訳だ。

即ちライダーがマラソン走者のように走行距離を自慢することは至って常識的な行為であって、その行為に対して訳知り顔で批判的な言葉をぶつける行為こそ無粋であると言わざるを得ない。

一方「エセ」アスリートである私は、普段からタイヤを摩耗させることを忌み嫌っており、なるべく短い距離で充実したツーリングをしたいと願っている。

そんな私にとって、その答えがキャンプツーリンツグという訳なのだ。

次回ブログ予告。

『俺の年間テント泊数』こうご期待!
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神秘を探究するツーリング

バイクを乗り回し愛してきた私だが、メカについてはとても疎い。

5月に発症したセルが急に作動しなくなる事案は、バイク屋に持ち込んでも再現しない状態が続いた後、遂にお盆の信州ツーリングで頻発するようになった。

何もせずに2回目のセルでエンジンがかかることもあれば、ギアを変えてみたり、クラッチを握ったり放したり、しばらく試行錯誤した後のセルで目覚めることもあり一筋縄ではいかない。
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そんな信州ツーリングの帰路、中央高速道路上の走りは耐久試験のように過酷だった。

雨粒が痛いほどの豪雨を通過したかと思えば、今度はオゾン層の破壊を実感できるような強烈な日差しが頭上から降り注ぐ。

そして一息つく暇もなく再び豪雨、かと思えば強烈な日差し、更に豪雨、日差しと、これを東に移動しながら何度も繰り返すのだ。

揚げ物を作るためのベルトコンベアーに乗せられたかのような状態に辟易としなが、何とかサービスエリアに滑り込んだ。

ご存知の通りお盆のサービスエリアには、ライダー一人とて落ち着けるスペースは無い。

休憩もそこそこに生乾きのウェアに袖を通し、前世での悪事を呪いつつ湿感たっぷりのヘルメットを被る。

そしてこんな時にはやはりセルを押してもバイクは反応してくれない。

いつも通り試行錯誤を試みるのだが、今度ばかりは何をやってもバイクが全く反応しない。

「遂に運も尽きたか」

豪雨と灼熱にやられ、泥を纏ったような身体に追い打ちをかけるように嫌な汗が流れる。

そんな時私の隣にトリコロールカラーのCBR600RRがやってきた。

カリカリのスポーツモデルに跨るのは、その華奢な体つきから女性だとすぐわかった。

バイクを停めてから下りるまでの立ち居振る舞いで、彼女がこのバイクをかなり乗り込んでいることも想像できた。

彼女はプロテクター入りのバイクウェアを脱ぎ、かわりに取り出したお洒落なキャップとカットソーを羽織り、あっという間に今時の女性に変身してしまった。

その颯爽とした姿に見とれていると、湿った汗の匂いで包まれていた私に向かって、彼女の方から麗らかな春の日を思わせるような香りが漂ってきた。

思わず私が深呼吸したその時である、MT-09がヴォンという咆哮とともに目を覚ましたのは。
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お蔭様でというべきか、その後から本日に至るまで症状はまた身を潜めてしまった。

メカに疎い私ゆえ、症状の原因については知る由もないが、あの時MT-09は彼女から発せられた香りによって、目覚めたのではないかと本気で考えてしまう。

それにしても不可解なのは、過酷な環境を走り続けてきたはずの彼女が、どのようにしてあの春の香りを発していたのかという事である。

バイクと同じように女性を愛してきた私だが、深まるのは女性への謎ばかり、そんなひと夏だった。
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お土産にもドラマを感じるツーリング

信州ツーリングの帰り、道沿いに立つ桃が描かれたのぼりにつられて果物屋に立ち寄った。

お店が少々くたびれていたせいだろうか、お盆の繁盛期であるはずなのに、私以外にお客はいない。

おかげで店のおじさんとの会話が弾む。

千葉に帰るべく高速道路のインターチェンジ(IC)に向かっていることを伝えた私に対して、おじさんは別のICへの近道を教えてくれた。

おじさんが言うには、いま来た道を少し戻った所にある交差点を曲がれば、私が目指していたICよりも都心に近いICに出られるし、おまけにそちらの道はお盆のこの時期でも渋滞知らずで、より早く高速道路に乗ることができるらしい。

本当にそんな都合の良い道があるのか。

疑心暗鬼なまま話を聞いていたが、試食の桃の甘さに負けて高価な桃を購入してしまった私にとって、おじさんの「高速代の節約にもなる」という一言が殺し文句となった。
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桃の詰まった箱をトップケースに押し込み、教えられたICに向かって初めての農道をのんびりと進みながら私は考えた。

私がこの道を知ってしまうことによって、次に私がツーリングに来たとしても、あの果物屋の前を通ることが無くなってしまうということを、おじさんは考えなかったのだろうか。

もしやあの店にお客がいなかった理由は、おじさんがこの道のことを、来店した人皆に吹聴してしまったせいではなかろうか。

いやいや商売人というものはもっと強かなはずだ。

田舎の純朴な人間の親切にみせかけ恩を売ることで、次回もあの果物屋で土産を買おうとお客に思わせる算段なのではないか。

その日の空模様と同じようにすっきりしない思いを抱きつつ、うっそうとした森の中の農道をさらに走り続けていると、突然景色が開けた。

私の目の前に現れたのは、あのおじさんの果物屋より、はるかに立派で小奇麗でたくさんのお客で賑わう果物屋だった。
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このブログを書いている人

コベ

Author:コベ
MT-09というバイクで、寒さ暑さに負けずに走り回っています

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