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ライダーと走行距離の関係性について

走行距離の長さはツーリングにおける充実度と比例しない。

しかるに多くのライダーは走行距離の長さを好んで報告したがる。

走行距離は単なる結果であって、ツーリングを通して何をみて何を感じたのかを語ることこそ本来の姿であるべきだ。

そもそも他人の走行距離など知ったことではないし、それを聞かされてどうリアクションしろというのか。

走行距離などは文房具屋で買った自由帳に鉛筆で記すことで自己完結してもらいたいものだ。

それではこの夏の信州ツーリングを題材にして、ツーリングの報告とはこうあるべしというものをお見せしよう。

『朝4:00に起床し、朝食をとって5:15に出発しました。首都高、中央道を走った後~中略~夕方5:00前に長野県のホテルに着きました。暑さに負けずよく走り、この日の走行距離は500kmでした。』

「自由帳の中での完結はどうなったのか!」と言われても、初めての500km/日達成をここで報告しないで、どこで報告しろというのか。
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気を取り直して走行距離に関する考察を進めよう。

家族からの冷たい視線を顧みず家を飛び出し、暑さ、寒さ等、あらゆる艱難辛苦をものともせずバイクで走り続けるということは、そもそもストイックな人種にしかできない。

そうライダーは誰もがアスリート。

アスリートであるがゆえ、時にはツーリングで体験したこと以上の価値をもって走った距離が語られることになるという訳だ。

即ちライダーがマラソン走者のように走行距離を自慢することは至って常識的な行為であって、その行為に対して訳知り顔で批判的な言葉をぶつける行為こそ無粋であると言わざるを得ない。

一方「エセ」アスリートである私は、普段からタイヤを摩耗させることを忌み嫌っており、なるべく短い距離で充実したツーリングをしたいと願っている。

そんな私にとって、その答えがキャンプツーリンツグという訳なのだ。

次回ブログ予告。

『俺の年間テント泊数』こうご期待!
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神秘を探究するツーリング

バイクを乗り回し愛してきた私だが、メカについてはとても疎い。

5月に発症したセルが急に作動しなくなる事案は、バイク屋に持ち込んでも再現しない状態が続いた後、遂にお盆の信州ツーリングで頻発するようになった。

何もせずに2回目のセルでエンジンがかかることもあれば、ギアを変えてみたり、クラッチを握ったり放したり、しばらく試行錯誤した後のセルで目覚めることもあり一筋縄ではいかない。
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そんな信州ツーリングの帰路、中央高速道路上の走りは耐久試験のように過酷だった。

雨粒が痛いほどの豪雨を通過したかと思えば、今度はオゾン層の破壊を実感できるような強烈な日差しが頭上から降り注ぐ。

そして一息つく暇もなく再び豪雨、かと思えば強烈な日差し、更に豪雨、日差しと、これを東に移動しながら何度も繰り返すのだ。

揚げ物を作るためのベルトコンベアーに乗せられたかのような状態に辟易としなが、何とかサービスエリアに滑り込んだ。

ご存知の通りお盆のサービスエリアには、ライダー一人とて落ち着けるスペースは無い。

休憩もそこそこに生乾きのウェアに袖を通し、前世での悪事を呪いつつ湿感たっぷりのヘルメットを被る。

そしてこんな時にはやはりセルを押してもバイクは反応してくれない。

いつも通り試行錯誤を試みるのだが、今度ばかりは何をやってもバイクが全く反応しない。

「遂に運も尽きたか」

豪雨と灼熱にやられ、泥を纏ったような身体に追い打ちをかけるように嫌な汗が流れる。

そんな時私の隣にトリコロールカラーのCBR600RRがやってきた。

カリカリのスポーツモデルに跨るのは、その華奢な体つきから女性だとすぐわかった。

バイクを停めてから下りるまでの立ち居振る舞いで、彼女がこのバイクをかなり乗り込んでいることも想像できた。

彼女はプロテクター入りのバイクウェアを脱ぎ、かわりに取り出したお洒落なキャップとカットソーを羽織り、あっという間に今時の女性に変身してしまった。

その颯爽とした姿に見とれていると、湿った汗の匂いで包まれていた私に向かって、彼女の方から麗らかな春の日を思わせるような香りが漂ってきた。

思わず私が深呼吸したその時である、MT-09がヴォンという咆哮とともに目を覚ましたのは。
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お蔭様でというべきか、その後から本日に至るまで症状はまた身を潜めてしまった。

メカに疎い私ゆえ、症状の原因については知る由もないが、あの時MT-09は彼女から発せられた香りによって、目覚めたのではないかと本気で考えてしまう。

それにしても不可解なのは、過酷な環境を走り続けてきたはずの彼女が、どのようにしてあの春の香りを発していたのかという事である。

バイクと同じように女性を愛してきた私だが、深まるのは女性への謎ばかり、そんなひと夏だった。
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お土産にもドラマを感じるツーリング

信州ツーリングの帰り、道沿いに立つ桃が描かれたのぼりにつられて果物屋に立ち寄った。

お店が少々くたびれていたせいだろうか、お盆の繁盛期であるはずなのに、私以外にお客はいない。

おかげで店のおじさんとの会話が弾む。

千葉に帰るべく高速道路のインターチェンジ(IC)に向かっていることを伝えた私に対して、おじさんは別のICへの近道を教えてくれた。

おじさんが言うには、いま来た道を少し戻った所にある交差点を曲がれば、私が目指していたICよりも都心に近いICに出られるし、おまけにそちらの道はお盆のこの時期でも渋滞知らずで、より早く高速道路に乗ることができるらしい。

本当にそんな都合の良い道があるのか。

疑心暗鬼なまま話を聞いていたが、試食の桃の甘さに負けて高価な桃を購入してしまった私にとって、おじさんの「高速代の節約にもなる」という一言が殺し文句となった。
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桃の詰まった箱をトップケースに押し込み、教えられたICに向かって初めての農道をのんびりと進みながら私は考えた。

私がこの道を知ってしまうことによって、次に私がツーリングに来たとしても、あの果物屋の前を通ることが無くなってしまうということを、おじさんは考えなかったのだろうか。

もしやあの店にお客がいなかった理由は、おじさんがこの道のことを、来店した人皆に吹聴してしまったせいではなかろうか。

いやいや商売人というものはもっと強かなはずだ。

田舎の純朴な人間の親切にみせかけ恩を売ることで、次回もあの果物屋で土産を買おうとお客に思わせる算段なのではないか。

その日の空模様と同じようにすっきりしない思いを抱きつつ、うっそうとした森の中の農道をさらに走り続けていると、突然景色が開けた。

私の目の前に現れたのは、あのおじさんの果物屋より、はるかに立派で小奇麗でたくさんのお客で賑わう果物屋だった。
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ライダー達の真夏の正装を一刀両断

いきなり夏が来た。

こんな時、何を着てツーリングに出るか。

今日も強烈な日差しの中で、Tシャツをはためかせているライダーを多く見かけた。

「Tシャツでバイク?」

「こけたらどうするの?」

「自己責任だ、干渉するな!」

「事故が起きたら、自己責任では済まないんだよ!」

ライダーの正装について意見を戦わせる熱いバトルは、暑苦しいので見えないところでやってもらいたい。

ちなみに私は真夏でもプロテクターを忍ばせたメッシュジャケット、そして革パンにブーツ。

今日の私も最前線に向かう兵士のような出立ちで房総を走っていた。
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ところが温度計が35℃を指したあたりから状況は一変する。

身体に帯びた熱の逃げ場が無くなるのだ。

それとともに前へと進む気持ちが萎えていく。

早々に踵を返した帰路、休憩の回数を増やしても一度そがれた気力は戻らない。

結局軽い眩暈を覚えつつも、最後の力を振り絞って何とか帰り着くことが出来た。
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完全装備が仇となり、走りながら気を失うリスク。

Tシャツで走るリスクと比べて、どちらが危険なのかという熱い議論は、暑苦しいので他でやってもらいたい。

それでも私に意見を求めたいとおっしゃるなら、胸をはってこう答えよう。

「真夏にバイクは乗らない」

もう一つ。

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鈴鹿8耐のある週末の過ごしかた

子供の頃、夏休みのテレビは1日1時間迄というご無体なレギュレーションに苦しめられたものだった。

今の子供達はスマホやテレビゲームなど選択肢が広がった分、苦労も多いことだろう。
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昨夜は鈴鹿8耐前夜として、BS日テレで伊豆を巡るツーリング番組が放送されていた。(今夜の楽しみに録画済み)。

前述の番組をリアルタイムで楽しめなかった理由は、親から「テレビ消しなさい!」と叱られたからではない。

同じ時間帯にNHKで襟裳周辺の魅力を掘り起こす番組が放送されていて、昨夏のテント雨漏り事件の記憶と重ね合わせながら、画面に食らいついていたのだ。

さらに続いて、その夜のブラタモリが摩周湖、硫黄山、阿寒湖、オンネトーとくれば、これは土曜の夜を無気力にテレビの前で過ごせとの天からの啓示だと解釈するしかなかった。

そして今日、昼間から鈴鹿8耐が生中継されている。

画面の前で何時間座り続けようが、大人になった私を咎める者などいない。

しかし私が本当にやりたいことは、色とりどりのバイクが抜きつ抜かれつする姿を眺めることではない。

自らのバイクで知らない道を走ること、それこそ今の私に必要なことだ。

たとえそれが暗く冴えない雨の道であっても。
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全ての8耐のライダーが無事にレースを終えることを願いつつ、暑さに負けた無気力ライダーとして再び画面の中の鈴鹿に戻ります。
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このブログを書いている人

コベ

Author:コベ
MT-09というバイクで、寒さ暑さに負けずに走り回っています

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