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バイクに乗るという壮大なゲーム

駐輪場の屋根が吹き飛び、MT-09がサイドスタンド側に倒れた。先日千葉を直撃した台風が我が家に残した爪痕だ。

いや、被害が深刻な地域に比べれば、この程度は爪がかすった跡というべきだろう。

台風が去って数日後、長く暑い夏が終わった。

夏の空気が秋のそれに入れ替わり、街にバイクが増え始めるのをみて、私は久しぶりにジョギングシューズを履いて、家から飛び出した。

夏の間、ジムでトレーニングを続けてきたおかげか、意外にも足取りは軽い。少々息は上がり気味だが、これは生きているからこその、歓迎すべき肉体の反応だ。

何個目かの角を曲がったところから見える犬小屋。あの白い犬は元気だろうか。

ほとんどいつも横になっていて動かないのだが、まれに飼い主に連れ出され、家の前で自分のしっぽを追いかけるようにして、よたよたと円を描き続けている年老いたワンコだ。

果たして、彼はこの長く暑かった夏を生き延びていた。体を丸めじっと横になっている姿は相変わらずだが。

勇気をもらうという言葉は嫌いだが、呼吸にあわせて微かに動く彼のお腹を確認して、私はそれに近い感慨をおぼえた。

ようやく息が整い始めた頃、公園の木陰のコースに入る。隆盛を誇っていたセミの声には焦りがみえはじめ、赤とんぼが制空権を支配しようとしている。

もしかするととは思っていたが、園内では先日の台風によって何本もの木がへし折られていて、無残な姿が放置されたままだ。

その中でも一本の巨木は、地中に長く伸びた根もろとも倒されており、元々は根の上を覆っていたはずのコンクリートを、その断末魔の力で地表から大きくめくれあがらせていた。

木陰のコースを進むと、いつもはカモが泳ぐ小さな池には、どこから飛んできたのかシラサギが一羽、中州の縁で佇んでいる。

少しうつむき加減のシラサギは、まるで水面に映る自分の美しい姿にみとれているようだ。それとも台風の夜を生き延びたことに、思いを巡らせているのだろうか。

当のシラサギからすれば、そんな平和ボケのようなことを考えてしまう私など、嘲笑の対象でしかないのだろう。

シラサギは私などには目もくれず、目の前を泳ぐ獲物を虎視眈々と狙っている。

いよいよ足取りは軽快で、ウェアを通り抜ける秋の風が心地よい。

公園を出た後は、もう少し遠回りして帰ろう。そして少しだけペースを上げて、もう一度生きている証を確かめてみよう。
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ジョギングから帰ると、駐輪場の屋根は修理が終わっていました。カバーの中のMT-09は、すぐに来るであろう次の出番を待ち構えているはずです。

この秋もたくさんの道をMT-09と走ることになるのでしょう。

しかしこのカバーをはぎ取ってバイクで走り出すという行為は、実は一時の喜びを得るその代償として、自分の命を危険に晒すということなのです。

命を賭してまで得なければならない喜びなど、一体どこにあるのでしょうか。

それとも、安全運転の術を会得し、プロテクターを身に纏った自分だけは事故で死ぬことは無いと信じている、私とはそんなにも傲慢な人間なのでしょうか。

目の前にあるのは、壮大なロシアンルーレットのようなゲームだと分かっていても、それに乗り続ける私は、きっと傲慢で愚かなのでしょう。

いくら自問自答しても答えは変わらないのです。

まるでそんな私を嘲笑うかのように、シラサギの鳴き声にも似たけたたましい音を響かせて、1台のバイクが走り過ぎていった。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ
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人生の岐路に立つキャンプイベント

私が早徹(※)を信条としていることは以前にも書いた。

(※)テントで一夜を過ごした翌朝、出来る限り早く撤収を済ませバイクで走り出すこと。

私が早徹をする最大の理由は、キャンプ場の周辺にバイクを走らせるのに気持ちの良い道が広がっているから。

スキーヤーが朝食もそこそこにロッジを飛び出し、まだシュプールの描かれていないバージンスノーを堪能するが如く、私はツーリングロードを走る今日最初のライダーになりたいのだ。

そんな私は今週末、バイク系インターネットラジオ(ポッドキャスト)としては日本最大のキャンプイベントである「旅バイク祭り」に参加していた。

今年は全国各地から300人弱ものリスナーが愛車を伴って、会場である山梨県のハートランド朝霧に集まった。

隣のテントの方に自己紹介すると「あーあのブログの」と言ってくださる方がいらしたりして、その時点で「この偉業はブログに書こう」と有頂天である。

旅バイク祭りとは、このブログが私の自慢話を披露する場に成り下がるほどの大きな喜びをくれる、そんな素晴らしいイベントなのだ。
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そしてそんな楽しい時を過ごした翌朝、まだシュラフから出てもいない頃から、道が私を呼ぶ声が聞こえてくる。

そう今回も早徹だ。

その後、誰もいない脇道で静かに佇むオジサンと知り合えた事は、やはり早徹のおかげだと断言できる。
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しかし、これまで早徹によって様々な恩恵を受けてきた私だったが、今回は事情が違っていた。

後から振り返ってみると、私がオジサンと心を通わせていた丁度その頃、イベント会場では予想外の出来事が起こっていたのだ。

なんと、わざわざ200人を越える参加者の中から、顔も知らない私に会うべくオレンジのMT-09を探したが、見つけることができず断念したというツィートが流れているではないか。

関西在住のその方は、昨夜遅くに現地入りして朝一番で私を探してくださっていたのだが、当の私は道が俺を呼んでいる等と粋がって、その頃には既に早徹をきめてしまっていたのだ。

愚かだ。

このイベントの主旨を少しでも顧みていれば、早徹など愚の骨頂であるという判断がついたはずだ。

愚かすぎる。

こんな私など、あのオジサンに農薬を盛られて死んでしまえばよかったのだ。

ということで早徹に憑りつかれたコベはもう死んだ。

いやそれだけでは不足だ。

そもそも誰かが来て下さるのを待っている姿勢からして性根が腐っている。

そうだ、新生コベとして参加する来年の旅バイク祭りでは、こちらから出向き挨拶してまわろう。

そして次回こそは早徹の誘惑を断ち切ることができるよう、今後のキャンプでダラ徹(ダラダラと撤収)の術を一から学んでいくのだ。
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実は会場で私を探して会いに来てくださった方は、他にもいらっしゃいました。本気で嬉しかったです。これからを生き続ける喜びとなりました。ありがとうございました。

そして、このように熱気あふれる素晴らしいイベントを開催してくださった旅バイクのratさん、女子バイクのようこさん、スタッフの皆さんありがとうございました。
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上のような早朝の風景は撮れなくなるかもしれませんが、私、ダラ徹王を目指して精進します。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ

キャンプツーリングを楽しむための素養

小学生の頃、忘れ物の数は教室の中で常にトップクラスだった。

つまり当時の私は、注意散漫なクソガキだったということだ。

だがそんなクソガキも、いくつかの大きな失敗で学んだからか、今や周囲から「周到な」という形容詞をつけて語られるような立派な大人に成長した。
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先程、来週末のキャンプのパッキングを終えた。

行先はこれまで何度もテントを張ってきた朝霧高原だが、暑い時期は初めてになる。

果たして現地の夜も暑いのか、それとも涼しいのか、あるいはすでに寒いのか。

蚊取り線香は必要だろうか。

たとえ蚊がいなくとも、去りゆこうとしている夏を偲ぶことができるフレグランスとして持っていくのも悪くないかもしれない。

このように、蚊取り線香一つとっても、あれこれ思案をするためパッキングは一向に捗らない。

しかしこの考えを巡らせている時間がとても好きだ。

前夜に慌ててパッキングするなどということは、キャンプツーリングの魅力のいくらかを放棄しているように感じてしまう。

だからパッキングはじっくり時間をかけるのが常だ。

キャンプツーリングとは自然の中で解放感を味わうだけではなく、周到な準備からはじまって、帰宅後には次回のため各種道具のメンテナンス含め、トータルで楽しむ余裕のある大人のための趣味なのだ。

私などは、おおよそ週末の午後は書斎でキャンプ道具のメンテナンスに時間を費やし、すべて納得がいく陽の傾きかける頃から、やおらソファーに身を委ね、スコッチとシガーの紫煙を楽しむのが常だ。

さて周到な大人に成長した私だが、このように十分に時間をかけて準備をしていても、キャンプに行けば、毎回現地で忘れ物に気付いて「あちゃー」となるのが常なのだ。

まさに三つ子の魂百まで、周到に準備することを覚えても注意散漫さは相変わらず、人は簡単には変われないのだ。
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差し当たり只今は、ヘッドランプとLEDランタン用の電池を充電中なので、こいつらのことを忘れないように注意している。

と、電池に気をとられている間に、きっと大事なものを見逃しているに違いない。

しかし安心したまえ。

無いなら無いで、なんとかして楽しむのがキャンプツーリングの醍醐味。だから私のような注意散漫な大人でも、こんなに楽しむことができるのだ。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ

ライダーと走行距離の関係性について

走行距離の長さはツーリングにおける充実度と比例しない。

しかるに多くのライダーは走行距離の長さを好んで報告したがる。

走行距離は単なる結果であって、ツーリングを通して何をみて何を感じたのかを語ることこそ本来の姿であるべきだ。

そもそも他人の走行距離など知ったことではないし、それを聞かされてどうリアクションしろというのか。

走行距離などは文房具屋で買った自由帳に鉛筆で記すことで自己完結してもらいたいものだ。

それではこの夏の信州ツーリングを題材にして、ツーリングの報告とはこうあるべしというものをお見せしよう。

『朝4:00に起床し、朝食をとって5:15に出発しました。首都高、中央道を走った後~中略~夕方5:00前に長野県のホテルに着きました。暑さに負けずよく走り、この日の走行距離は500kmでした。』

「自由帳の中での完結はどうなったのか!」と言われても、初めての500km/日達成をここで報告しないで、どこで報告しろというのか。
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気を取り直して走行距離に関する考察を進めよう。

家族からの冷たい視線を顧みず家を飛び出し、暑さ、寒さ等、あらゆる艱難辛苦をものともせずバイクで走り続けるということは、そもそもストイックな人種にしかできない。

そうライダーは誰もがアスリート。

アスリートであるがゆえ、時にはツーリングで体験したこと以上の価値をもって走った距離が語られることになるという訳だ。

即ちライダーがマラソン走者のように走行距離を自慢することは至って常識的な行為であって、その行為に対して訳知り顔で批判的な言葉をぶつける行為こそ無粋であると言わざるを得ない。

一方「エセ」アスリートである私は、普段からタイヤを摩耗させることを忌み嫌っており、なるべく短い距離で充実したツーリングをしたいと願っている。

そんな私にとって、その答えがキャンプツーリンツグという訳なのだ。

次回ブログ予告。

『俺の年間テント泊数』こうご期待!
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神秘を探究するツーリング

バイクを乗り回し愛してきた私だが、メカについてはとても疎い。

5月に発症したセルが急に作動しなくなる事案は、バイク屋に持ち込んでも再現しない状態が続いた後、遂にお盆の信州ツーリングで頻発するようになった。

何もせずに2回目のセルでエンジンがかかることもあれば、ギアを変えてみたり、クラッチを握ったり放したり、しばらく試行錯誤した後のセルで目覚めることもあり一筋縄ではいかない。
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そんな信州ツーリングの帰路、中央高速道路上の走りは耐久試験のように過酷だった。

雨粒が痛いほどの豪雨を通過したかと思えば、今度はオゾン層の破壊を実感できるような強烈な日差しが頭上から降り注ぐ。

そして一息つく暇もなく再び豪雨、かと思えば強烈な日差し、更に豪雨、日差しと、これを東に移動しながら何度も繰り返すのだ。

揚げ物を作るためのベルトコンベアーに乗せられたかのような状態に辟易としなが、何とかサービスエリアに滑り込んだ。

ご存知の通りお盆のサービスエリアには、ライダー一人とて落ち着けるスペースは無い。

休憩もそこそこに生乾きのウェアに袖を通し、前世での悪事を呪いつつ湿感たっぷりのヘルメットを被る。

そしてこんな時にはやはりセルを押してもバイクは反応してくれない。

いつも通り試行錯誤を試みるのだが、今度ばかりは何をやってもバイクが全く反応しない。

「遂に運も尽きたか」

豪雨と灼熱にやられ、泥を纏ったような身体に追い打ちをかけるように嫌な汗が流れる。

そんな時私の隣にトリコロールカラーのCBR600RRがやってきた。

カリカリのスポーツモデルに跨るのは、その華奢な体つきから女性だとすぐわかった。

バイクを停めてから下りるまでの立ち居振る舞いで、彼女がこのバイクをかなり乗り込んでいることも想像できた。

彼女はプロテクター入りのバイクウェアを脱ぎ、かわりに取り出したお洒落なキャップとカットソーを羽織り、あっという間に今時の女性に変身してしまった。

その颯爽とした姿に見とれていると、湿った汗の匂いで包まれていた私に向かって、彼女の方から麗らかな春の日を思わせるような香りが漂ってきた。

思わず私が深呼吸したその時である、MT-09がヴォンという咆哮とともに目を覚ましたのは。
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お蔭様でというべきか、その後から本日に至るまで症状はまた身を潜めてしまった。

メカに疎い私ゆえ、症状の原因については知る由もないが、あの時MT-09は彼女から発せられた香りによって、目覚めたのではないかと本気で考えてしまう。

それにしても不可解なのは、過酷な環境を走り続けてきたはずの彼女が、どのようにしてあの春の香りを発していたのかという事である。

バイクと同じように女性を愛してきた私だが、深まるのは女性への謎ばかり、そんなひと夏だった。
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お土産にもドラマを感じるツーリング

信州ツーリングの帰り、道沿いに立つ桃が描かれたのぼりにつられて果物屋に立ち寄った。

お店が少々くたびれていたせいだろうか、お盆の繁盛期であるはずなのに、私以外にお客はいない。

おかげで店のおじさんとの会話が弾む。

千葉に帰るべく高速道路のインターチェンジ(IC)に向かっていることを伝えた私に対して、おじさんは別のICへの近道を教えてくれた。

おじさんが言うには、いま来た道を少し戻った所にある交差点を曲がれば、私が目指していたICよりも都心に近いICに出られるし、おまけにそちらの道はお盆のこの時期でも渋滞知らずで、より早く高速道路に乗ることができるらしい。

本当にそんな都合の良い道があるのか。

疑心暗鬼なまま話を聞いていたが、試食の桃の甘さに負けて高価な桃を購入してしまった私にとって、おじさんの「高速代の節約にもなる」という一言が殺し文句となった。
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桃の詰まった箱をトップケースに押し込み、教えられたICに向かって初めての農道をのんびりと進みながら私は考えた。

私がこの道を知ってしまうことによって、次に私がツーリングに来たとしても、あの果物屋の前を通ることが無くなってしまうということを、おじさんは考えなかったのだろうか。

もしやあの店にお客がいなかった理由は、おじさんがこの道のことを、来店した人皆に吹聴してしまったせいではなかろうか。

いやいや商売人というものはもっと強かなはずだ。

田舎の純朴な人間の親切にみせかけ恩を売ることで、次回もあの果物屋で土産を買おうとお客に思わせる算段なのではないか。

その日の空模様と同じようにすっきりしない思いを抱きつつ、うっそうとした森の中の農道をさらに走り続けていると、突然景色が開けた。

私の目の前に現れたのは、あのおじさんの果物屋より、はるかに立派で小奇麗でたくさんのお客で賑わう果物屋だった。
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ライダー達の真夏の正装を一刀両断

いきなり夏が来た。

こんな時、何を着てツーリングに出るか。

今日も強烈な日差しの中で、Tシャツをはためかせているライダーを多く見かけた。

「Tシャツでバイク?」

「こけたらどうするの?」

「自己責任だ、干渉するな!」

「事故が起きたら、自己責任では済まないんだよ!」

ライダーの正装について意見を戦わせる熱いバトルは、暑苦しいので見えないところでやってもらいたい。

ちなみに私は真夏でもプロテクターを忍ばせたメッシュジャケット、そして革パンにブーツ。

今日の私も最前線に向かう兵士のような出立ちで房総を走っていた。
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ところが温度計が35℃を指したあたりから状況は一変する。

身体に帯びた熱の逃げ場が無くなるのだ。

それとともに前へと進む気持ちが萎えていく。

早々に踵を返した帰路、休憩の回数を増やしても一度そがれた気力は戻らない。

結局軽い眩暈を覚えつつも、最後の力を振り絞って何とか帰り着くことが出来た。
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完全装備が仇となり、走りながら気を失うリスク。

Tシャツで走るリスクと比べて、どちらが危険なのかという熱い議論は、暑苦しいので他でやってもらいたい。

それでも私に意見を求めたいとおっしゃるなら、胸をはってこう答えよう。

「真夏にバイクは乗らない」

もう一つ。

このタイミングで「完全焚火マニュアル」の購入を勧めてくる通販サイトは、気でも触れたのだろうかと、この場を借りて問いかけたい。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ
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鈴鹿8耐のある週末の過ごしかた

子供の頃、夏休みのテレビは1日1時間迄というご無体なレギュレーションに苦しめられたものだった。

今の子供達はスマホやテレビゲームなど選択肢が広がった分、苦労も多いことだろう。
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昨夜は鈴鹿8耐前夜として、BS日テレで伊豆を巡るツーリング番組が放送されていた。(今夜の楽しみに録画済み)。

前述の番組をリアルタイムで楽しめなかった理由は、親から「テレビ消しなさい!」と叱られたからではない。

同じ時間帯にNHKで襟裳周辺の魅力を掘り起こす番組が放送されていて、昨夏のテント雨漏り事件の記憶と重ね合わせながら、画面に食らいついていたのだ。

さらに続いて、その夜のブラタモリが摩周湖、硫黄山、阿寒湖、オンネトーとくれば、これは土曜の夜を無気力にテレビの前で過ごせとの天からの啓示だと解釈するしかなかった。

そして今日、昼間から鈴鹿8耐が生中継されている。

画面の前で何時間座り続けようが、大人になった私を咎める者などいない。

しかし私が本当にやりたいことは、色とりどりのバイクが抜きつ抜かれつする姿を眺めることではない。

自らのバイクで知らない道を走ること、それこそ今の私に必要なことだ。

たとえそれが暗く冴えない雨の道であっても。
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全ての8耐のライダーが無事にレースを終えることを願いつつ、暑さに負けた無気力ライダーとして再び画面の中の鈴鹿に戻ります。
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臨時ボーナスで再構築するバイクとの関係性

一般的に逃避という言葉は、ネガティブに受け取られがちだ。

しかし逃避こそが、人類が種を綿々と受け継いできた中で手にした最も崇高な能力なのだ。
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北海道の上陸予定日まで、あと1カ月をきったが、フェリーのチケットはキャンセル待ちのまま。

このような時、己の力では如何ともしがたい事をおもんばかりつつ時間を費やすことは、建設的とは言えない。

心躍らせながら周到な準備を進めた挙句、チケットが確保できませんでしたでは、残暑を乗り切る体力さえ奪い去られてしまうだろう。

だからこの時期、私は北海道の存在を一旦頭の中から消し去る。そして逃避の準備を進めるのだ。

北海道に渡り涼夏のキャンプ旅を楽しむには、どうしても10万円程度の軍資金は必要になる。

しかし北海道の存在を一旦消すことで、この軍資金が宙に浮き、その結果私に臨時ボーナスが舞い込んでくるのだ。
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ここ数年の私は、バイクを単にキャンプ道具を運ぶための二輪車にしてしまった。
 
バイクを本来の姿、即ち心の中のロマンを揺さぶる乗り物に戻すためには、まず乗り手が変わらなければならない。

私は免許取得後すぐにバイク用の革パンを購入し、現在も履き続けている。

当時はバイク用の革パンといえばブーツカット一択だったが、昨今のトレンドからみれば、そのシルエットに野暮ったさが漂う事は否めない。
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もし時代遅れのシルエットを一掃し、乗り手が生まれ変わることが出来れば、私とバイクとの間において、もう一度ピュアな関係性を取り戻すことが出来るはずだ。

今夏、冷房の効いた清潔な部屋に泊まりつつ、流行のシルエットを身にまとったライダーが長野あたりの山岳ツーリングを楽しんだとしても、先の臨時ボーナスがあれば十分だ。
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「臨時ボーナスではなく、仮想ボーナスだろ!」とツッコミたくなるとは思いますが、いずれにしろ私の金ですので、その指摘はお節介というものです。

そして頭の中では逃避行が続くのですが、結局はフェリーの結論が出ない限り身の振りようがなく、悶々とした夏が続くのです。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ

これからのバイクライフに対する願い

計画的な都市開発が行われなかったため、周辺の道路は狭くいつも渋滞しているような、住みにくい街に私は暮らしている。

そんな街の中にあって貴重な緑を提供してくれている公園がある。
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そしてその公園には、一本の用水路が流れている。

皆が高い税金を払っているのだが、残念ながらこの用水路の整備までは手が回らなかったようで、無機質な用水路が景観を台無しにしている。

幼少期の記憶から、そういう用水路をみると思わず鼻をつまんでしまうのだが、さすがに21世紀にあって、異臭を放つドブ川は死滅したようだ。

今朝その用水路で青く光る鳥をみた。

その青い鳥は、しばし用水路沿いの杭の上に佇んでいたが、物音に驚いたか、羽を広げるや水面に沿うように飛び去っていってしまった。

それは私の住む街で初めてみたカワセミだった。
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我々が築き上げてきたニッポンは、街中でもカワセミがみられる美しい国になった。

一方、経済の分野においては、バブル以降の日本をネガティブに評価するメディアも多いが、半世紀をこの国で生きてきた身として、その考え方を否定したい。

この国は、多少のつまづきはあったものの、バブル崩壊後も確実に良くなり続けてきたし、結果私たちの暮らしも諸外国に対して自慢できるものになった。

しかし若い世代に今のニッポンはどう映っているのだろうか。

若者達には、私が先に呟いたような『この国は確実に良くなり続けてきた』等という諸先輩の言葉には惑わされず、ぜひ自分達にとっての幸せを第一に考えて、この国を支えていってもらいたい。

若い世代が元気なニッポンの中で、世代を越えてバイクやツーリング、キャンプについて熱く語り合える、そんな平和な日々が続いてくれることが、今の私の願いだ。にほんブログ村 バイクブログ ツーリング(バイク)へ

このブログを書いている人

コベ

Author:コベ
MT-09というバイクで、寒さ暑さに負けずに走り回っています

たまにつぶやきます

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